AIJ問題を巡っては、証券取引等監視委員会はAIJが運用するケイマン籍のファンドを管理している英領バミューダの銀行に残高情報を照会するなど取引実態の解明を急いでいる。
さらに政府は、年金運用の担い手である投資顧問、信託銀行、企業年金を対象に、ずさんな運用がほかにないか、包括的に企業年金の実態調査をする。企業は社員らの年金管理全体に責任を持ち、投資顧問など運用者を選ぶ。信託銀行は、年金の資産を管理する役割を担っている。
金融庁は24日、信託業務を担う三菱UFJ信託銀行、三井住友トラスト・ホールディングス、みずほ信託銀行、りそな銀行の4グループ・銀行にヒアリングを開始。週明けから本格調査する。AIJとの取引実態だけでなく、他の運用会社の資産が適切に管理されているかどうかも点検する。
信託銀行は株式や債券など年金の資産を管理し、投資顧問の指図に従って売買発注を出す。AIJのケースでは、信託各行はAIJの指図で外国籍の私募投資信託を購入、管理するにとどまり、不正を見抜けなかった。金融庁は信託銀が虚偽運用の兆候を発見できなかったかなどを精査する。
金融庁は、年金を運用する投資顧問263社を対象に一斉調査を始めることを明らかにしている。リスクの高い運用に傾斜しすぎていないか、情報開示は適切かなど内部管理や運用体制などの最新状況を把握する。
その上で、企業年金を運用する投資顧問には4月以降、追加調査を実施。詳細な運用状況や外部監査を受けているかの報告を受ける。実態把握が必要と判断した投資顧問には、証券取引等監視委員会が立ち入り検査に着手する方針だ。
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